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vol.4 789,683

鈴木希果, 宮原野乃実

Curated by Ryusei Ichinose

 

2023.12.17(Sun) - 1.21(Sun)

13:00 - 19:00

Statement

浜松市の行政区が 7 区から3 区へと削減される。「平成の大合併」以後、再び行われる「設定 (configuration)」

は私たちにどのようなことをもたらすだろうか。 土地の境界を「設定」することの営みは16世紀イギリスから顕在 化する。その動きは第二次囲い込みが行われた産業革命以降、 生産性の向上と効率化の諸力によって加速度的に発展してきた。 しかし、こうした境界の「設定」は単に行政的あるいは産業的意味のみにとどまらない。境界が「設定」されることは無 / 意識的にその土地の共同体を分裂 / 生成させていくことでもあるのだ。 今回の展覧会ではこうした「境界の設定」と「共同体」について思考をめぐらせる。 展覧会を構成する作家の一人、宮原野乃実は人が紡いできた歴史の結節点としての現在から過去を眺める試みを提出する。一方、 もう一人の作家である鈴木希果は大地と都市の精神的分断を繋ぐ媒介としての陶芸に関心を持ち「プロセスとしての “陶芸”」を 展開する。

「惑星的(planetary)」と形容される時代の共同体はもはや土地 やその境界に意味を与えないかもしれない。それでもまだ私たちは、それらから完全に自由であるわけでもない。この宙吊りの分裂的な状況へ私たちはどんな「返事」をできるだろうか。

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